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【とべ動物園から東武動物公園へ】カバのおとこのこ「まんぷく君」ってどんな子?その魅力をこれまでの歩みとともに紹介

2023年3月14日に、愛媛県立とべ動物園から、埼玉県東武動物公園に、カバのおとこのこ「まんぷく」がやってきました。

もうすぐ2歳になるまんぷく君。

生まれてからこれまでずっと、その愛らしい姿が大人気のアイドルです♪

埼玉の皆さんにもわかりやすいように、まんぷくのこれまでの歩みと、魅力あふれるその姿をまとめました。

まんぷくの歩み

2021年4月23日 誕生

(お母さんの「ミミ」)

まんぷくは2021年4月23日、コロナ禍で休園中だったとべ動物園の、待望の赤ちゃんとして生まれました。

お父さんは「ハグラー」(34歳)。サンフランシスコ動物園出身です。

ハグラーはアメリカから来園する際、輸送中に横浜の検疫所を脱走し、河川に3日間滞在したという武勇伝を持っています。

お母さんは「ミミ」(35歳)。周南市徳山動物園出身。これまでに3頭の赤ちゃんを生み育てていて、まんぷくが4頭目。

今回は高齢出産でしたが、無事にまんぷくを育ててくれました。

2頭は1988年4月の動物園開園時から一緒に暮らしている仲良し夫婦で、同居時には寄り添って寝ることもあるとか。
また、先日の記事で紹介した、上野動物園のカバの女の子「ユイ」の両親でもあります。

まんぷくの生まれたときの様子

・体長80cm
・推定体重30kg(大人の75分の1くらいの大きさ)
・陸上で誕生

カバの出産は通常、水中で行われます。

生まれたばかりの赤ちゃんは、すぐに水面に泳いでいって、呼吸しなければなりません。

でも、まんぷく君は陸上で生まれていたそうで、お母さんと一緒にプールの中に入っていきました。その後お母さんの顔の上で休んでいたそう。

ちなみにカバは生まれたときから泳ぐことができます(後ろ肢を伸ばして、前肢だけを使います)。お乳も水中で飲むんですよ。

2021年5月 初めて外に出る

初めて外に出たときは、お母さんの陰に隠れて、ぴったりとくっついて移動していました。

そこでは草を口の中に入れて食べる練習。
お母さんが口を開けたら、真似をして一緒に口を開けてるのが可愛いかったそうです♪

目も耳も顔も身体も全部丸っこいまんぷく。

ずっと見ていたいですね。

2021年6月1日 一般公開開始

この日、初めて来園者の前に姿を現しました。
大勢のお客さんが待ち望んでいた日です。

2021年7月4日 命名式

総投票数は約14000票!

「まんぷく」という名前が決まった日です。

▼名前候補はこの4つでした

①一歩(いっぽ)
(一歩ずつ一歩ずつ歩んでほしいという思いから)
②マービン
(父ハグラーの由来であるマービン・ハグラーにちなんで)
③まんぷく
(たくさん食べて元気に育ってほしいという思いから)
④縁(えにし)
(姉ユイ(結)にちなみ沢山の繋がりを持ってほしいという思いから)

2021年7月 テレビなどでよく紹介されるように

少しずつカバらしく成長し、やんちゃな面も見せてくれるようになりました。

▼こんな様子でした
・柔らかい草を少しづつ食べるようになった
・首を縦に振りながら元気いっぱいに過ごす
・手渡しでもご飯を食べるように
・潜水が得意で、長くて3分ほど潜っていた

2021年8月頃の様子

・手渡しでエサを自然に食べる
・初めてスイカを食べる
・体重80㎏、体長100cm

2021年12月 クリスマス

飼育員さんが1時間かけておからで作ったケーキをお母さんと仲良く完食。

2022年3月27日 とべ動物園「今月のアイドル」

(よく寝るまんぷく)

・毎日よく食べ、よく遊び、よく寝ているので、どんどんと大きくなっている
・お母さんの近くで、ときどきニンジンやサツマイモをもらっていて、エサやりイベントなどに向けてトレーニング
・歯も生えてきて、お母さんと同じ大きなエサも食べられるようになってきた

 

2022年4月24日 1歳の誕生日

1歳になったまんぷくは、母乳を飲むことも減り、だんだんと自立していきました。お母さんから離れて自分でいろんな行動をするように。

体重はこのとき、約140kg!体長は130cm。

歯も生えそろい、硬いニンジンやサツマイモなども、しっかり食べることができるようになりました。元気に順調に成長。

ミミはベテランのお母さんなりにしっかりとミルクを与えて、ここまで順調に子育てしました。

▼こんな成長(?)も
・自分で高いところからプールに飛び込めるように
・口が90度くらいまで開くように(大人では最大150度)
・食べながら寝ることも。理由は「あったかいから」…?

2023年3月1日 引越しのお知らせ

まんぷくが、埼玉県の東武動物公園へお引越しすることが決まりました。

これは、国内のカバの将来性を考慮して飼育下での繁殖を目指し、カバの生息域外保全へ寄与することを目的としています。

前向きなお別れですが、自立してきたとはいえ、お母さんのミミとピタッとくっついて歩くところを見ると、少しさみしくなります。

2023年3月4日 お別れ会

特製ケーキをプレゼントされたまんぷく。

大勢の来園者から愛されていることがわかります。

2023年3月13日 お別れ

まんぷくは、お父さんとお母さんに見守られながら輸送用のオリに入ったあと、クレーンで獣舎の外にあるトラックに運ばれました。

まんぷくは、終始とても落ち着いた様子だったそうです。

でも、お父さんのハグラーは普段と違う状況に、鳴き声をあげながら心配そうに見守っていました。

大好きな流木のおもちゃや、とべ動物園の来園者からの寄せ書きも一緒に埼玉へ。

2023年3月14日 東武動物公園に到着

落ち着いた様子で、スムーズにお部屋まで入ってくれたまんぷく。

もうすっかり立派になりましたね。

今後はまんぷく君の状態を見ながらゆっくり慣れてもらうみたいです。埼玉でも会えるのが楽しみですね。

まんぷくくんのキュートな魅力

①いっぱい食べて、やんちゃに遊ぶおとこのこ。

②おっちょこちょいでドジなところも。よく滑ったり転んだりする。

③目がくりくり!

④一番の大好物は「サツマイモ」。
ニンジンも好き。

⑤とべ動物園のお気に入りの場所は「プールに入る階段を降りて3段目」。
ちょうど体が水に浸かるくらいの場所がベストポジション。

▼シーサーのようにちょこんと座って、来園者を見守ることも。

「まんぷく」の魅力、おわかりいただけたでしょうか。

カバのオスは、5歳で成獣になります。

もうすぐ2歳のまんぷくは、これからもう少し時間をかけて、立派なカバになっていきます。

体重は、オスで2トンから3トンほどになります。

1日の食事は約30㎏。

ちなみにカバは、体重あたりの食べる量がゾウの半分以下で済む、「省エネ動物」。それは昼間、ほとんど水中にいるためではないかといわれています。

東武動物公園でのまんぷくの公開予定は2023年3月14日時点で未定ですが、元気に会える日を楽しみに待ちましょう♪

まずはまんぷく、長旅お疲れさまでした!


文章・画像/名月子店(めいげつこてん)

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