平らで独特なフォルム。なめらかに、優雅に泳ぐ姿。
そして人懐っこい顔のように見えるかわいい鼻と口。
今回はそんな水族館の人気者「エイ」に注目。
世界中の海水・汽水のほか、川などの淡水にも生息しているエイですが、そのうち淡水に生息する淡水エイの中でも世界最大級の大きさを誇るのが、「ヒマンチュラ・チャオプラヤ」という種類です。
東南アジアの大きな河川を生息域とし、タイのバンコクに流れているチャオプラヤー川から名前がついているともいわれています。
そして、この「ヒマンチュラ・チャオプラヤ」を日本で見られるのは板橋区立 熱帯環境植物館(ねったいかん)だけ。
果たしてどのくらいの大きさなのか、さっそく見に行くことにしました。
全長2m70cmのチャオちゃん
出会えました。ヒマンチュラ・チャオプラヤのチャオちゃん。メスです。
全長はしっぽの先までで2m70cm。水槽にいる他の魚たちよりもはるかにビッグサイズ。
2009年にこの施設にやって来た当初は45cmで、そこから今の大きさになったのだそうです。
好物はサバで、3枚に卸したサバを1日に3尾分食べます。
全長の半分以上はあろうかという長いしっぽも特徴的です。
また、現在は全長2m70cmですが、まだ大きくなるかもしれないとのこと。
温厚でマイペース
スタッフの方の話によれば、性格はとても温厚なのだとか。
同じ水槽にいるカメや魚が自分の上を泳いでいてもまったく気にしません。悠々自適に泳いでいます。
種族を超えて一緒に仲良く泳ぐ姿はとてもほほえましいですね。
人に興味があるのでしょうか。時々近づいて来てじっくりとその姿を見せてくれます。
サービス精神が豊富なのかもしれませんね。
ねったいかんにとって大切な存在
2009年から現在まで。45cmから2m70cmになるまで。ねったいかんではずっとチャオちゃんを大切に飼育してきました。
そして日本で唯一見られるということもあり、土日は多くの人がチャオちゃんに一目会おうとねったいかんにやって来ます。
中にはお子様がチャオちゃんのことが大好きで、チャオちゃんに会うために何度も足を運んでいるというご家族もいらっしゃいました。一度チャオちゃんを見た後、また戻って見に行くのだそうです。
お子様も「大きくてかわいい」「ここ顔じゃないんだよ」とうれしそうに教えてくれました。
皆様もぜひ、板橋に訪れた際はねったいかんにも立ち寄り、世界最大級の淡水エイと出会ってみませんか?
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文章・画像/政喜