今回は「恩賜上野動物園」(東京都台東区)のジャイアントパンダたちの最新のようすと、おすすめの観覧時間について解説します!
※2023年5月末の土日に来園
▼この記事の内容
〇この時間に、この入口から入園すべし!
・おすすめの入口①「弁天門」
・おすすめの入口②「池ノ端門」
〇双子パンダ、シャオシャオ&レイレイに会えるのは「2分」
・活発少年「シャオシャオ」
・おっとり少女「レイレイ」
・パンダの竹の食べ方
〇シンシンとリーリーには並ばずに会える!
・食いしん坊ママ「シンシン」
・どっしりキュートなパパ「リーリー」・ おすすめの観覧時間
〇シンシンとリーリーの返還はいつ?
・シャオシャオ&レイレイの返還は?
〇パンダクイズ!
〇パンダ観覧について
この時間に、この入口から入園すべし!
上野動物園は2023年5月現在、3か所の入口から入園できます。ジャイアントパンダたちは「西園」にいるので、東園にある「表門」からだと歩いて10分以上かかってしまいます。
おすすめの入口①「弁天門」
一番おすすめなのは西園「弁天門」!
JR・京成電鉄上野駅から徒歩5分、東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅から徒歩8分の場所にあります。少しわかりにくい場所にありますが、交番からまっすぐ進むとすぐです。
この入口は、双子パンダの場所から一番近い入口で、比較的混雑が少ないです。9:00から並んでおけば確実!
筆者は9:00から弁天門に並び、9:30の開園時には先頭で入園できましたよ♪
おすすめの入口②「池ノ端門」
千代田線ユーザーなら、西園「池ノ端門」もおすすめ!
東京メトロ千代田線根津駅から徒歩5分の場所にあります。
こちらは双子パンダの両親、シンシンとリーリーの観覧入口に近いです。ただし、10:30から開門・券売開始となるためご注意を。
双子パンダ、シャオシャオ&レイレイに会えるのは「2分」
まずは双子パンダ「シャオシャオ」&「レイレイ」に会いに行きます!弁天門から歩いて5分以内には、観覧エリアに到着できます。
お客さんの中には、双子パンダと両親パンダの観覧エリアが異なることを知らない人も多いです。筆者もよく混乱しますが、園内の案内板をしっかり見て進めば大丈夫。迷ったら係員さんが何人も立ってくれているので、直接聞いてみるのもOK。
先頭で入園したはずですが…。15分くらいは並びました。
この日は日差しが結構ありましたが、テントやモノレールの陰に隠れてなんとか回避。日焼け対策や水分補給は必須です!
やっと双子パンダに近づいてきました。
双子パンダの観覧は、エリア①と②を移動する形。観覧時間「1分」、移動時間「30秒」です!
係員さんがストップウォッチで時間を計ってくれるので、指示に従いましょう。
①エリアからは、②エリアのお客さんたちに隠れて、パンダたちは見えませんでした。
飼育員さんが室内の掃除中。天気のいい朝は、2頭とも屋外に出ているようです。
この扉が開けば、パンダたちに会える…!
なんだかテーマパークみたいでワクワクしますね。
やっとシャオシャオ&レイレイに会えました!可愛すぎる~!
とっても運が良く、2頭並んで朝ごはんを食べていました。
画像左がシャオシャオ(オス)、右がレイレイ(メス)です。
レイレイは食べながらよくシャオシャオの方を向いていました。何か話しかけているのかもしれません。
シャオシャオは我が道をゆく…レイレイの方にある笹をわざわざ確保(笑)
活発少年「シャオシャオ」
シャオシャオ&レイレイは、2021年6月23日に上野動物園で生まれました。もうすぐ2歳になります。
シャオシャオ(暁暁)は頭のてっぺんがツンととがっているのが特徴。レイレイと比べると少し面長な感じがあります。
手の爪がかぎ爪のようになっていますね。パンダは木登りが得意。この爪を木に引っ掛けて登ります。
歯を見ると、そういえばパンダは「クマ科」だったな!と思い出します。
シャオシャオは下の「門歯」の両側が少し後ろに生えています。
また、シャオシャオの背中には、緑色(笹色?)の線が入っています。
これは「アニマルマーカー」という、動物にとって無害なマジックペン。2頭を見分けやすいですね。
ちなみに2頭はシャオシャオのアニマルマーカーを気にするようすはないようです。
おっとり少女「レイレイ」
ぱっちり二重の美少女レイレイ(蕾蕾)。
シャオシャオは早食いして走っていきましたが、レイレイは気にせず(?)ゆっくり笹を食べています。
下の門歯が横一列にまっすぐ生えていますね。
大きなおてて。
竹をしっかり掴んでいます。
なんて美味しそうに食べるんでしょう!
レイレイは、お姉さんのシャンシャンに似て「美食家」になるかもしれません。
「これ、美味しい!」というような表情。たまりません。
レイレイはシャオシャオより丸顔で、頭のてっぺんが平たいのも特徴です。
パンダの竹の食べ方
パンダはクマ科。歯のつくりは草食動物とは違います。
まずは「犬歯」でかたい竹をバリバリと噛み割り、「門歯」で葉をまとめて噛みちぎります。そして、大きくて平たい「臼歯」で竹の皮をはいだり、葉をすりつぶしたりします。
草食動物は植物を消化するために胃が4つあったり、噛み戻し(反芻)したりしますが、パンダの身体のつくりは肉食動物。植物の消化効率はよくありません。
パンダは1日のほとんどを食事に費やして、20~30kgもの竹や笹を食べます。でも、そのうち消化できる量はわずか「17%」にすぎないといわれています。
ただ、パンダはクマより臼歯が発達していて、あごの関節が横に動きます。パンダの顔が丸いのは、あごの筋肉が発達したため。そうした進化で少しでも竹や笹を消化しやすい状態にしています。
また、パンダは幼いころ、お母さんから竹の食べられる部位を学びます。竹はたくさんの種類があって、種類や部位ごとに栄養が違います。竹に多く含まれるのはたんぱく質や食物繊維ですが、加えて若い竹には窒素とリンが、葉っぱにはカルシウムが豊富。
上野動物園では「モウソウチク」、「シノダケ」、「マダケ」などを与えているそう。
そして、パンダは美味しい!と感じたときに目をつむるといわれています。目の周りが黒いのでわかりにくいかもしれませんが、パンダがごはんを食べているときのようすをよく観察してみてくださいね。
「それでは観覧終了です!速やかに移動してください!」
係員さんに案内されて出口へ。
シャオシャオ&レイレイに会えたのは、①②エリア合わせて「2分」!あっとゆう間でしたが、2頭を見分けたり個性を発見するには十分な時間でした。
筆者が観覧エリアを出たあと(10:00頃)は、なんと100分待ち!
弁天門付近まで行列ができていました。
シンシンとリーリーには並ばずに会える!
時刻は10時過ぎ。続いて双子の両親に会いに行きます。
シンシンとリーリーのエリアは土日でも比較的空いていて、スムーズに進んでいけますよ。
食いしん坊ママ「シンシン」
まずはお母さんパンダ「シンシン(真真)」から!
屋外展示場はとっても広いです。
朝ごはん中のシンシンを発見。2005年7月3日、中国・臥龍保護センター生まれの17歳。
シンシンはこれまで3回の出産を経験しました。2012年の初産で生まれた子どもは残念ながら6日で亡くなってしまいましたが、2017年には、先日中国へ旅立ったシャンシャンを生み育て、2021年6月、シャオシャオ&レイレイを出産しました。
シンシンも「美味しい!」という表情をしています。レイレイの顔、シャオシャオの笹の食べ方は、それぞれシンシンに似ている気がします。
飼育員さんによると、シンシンは好きな食べ物のためならトレーニングに積極的になるという食いしん坊。そのくせ飽きっぽいとか…。
また、飼育員さんの行動を先読みできる賢さと、音に敏感で繊細な一面もあるそう。
シンシンだけに限らず、パンダたちのエリアではできるだけ物音を立てずに観覧しましょう。
14:30頃また行ってみると、シンシンは室内に移動していたものの、まだまだお食事中!
懸垂みたいなポーズしてますね。
きれいなお背中!
もぐもぐするたびに筋肉が動いていました。
リーリーは2023年3月19日の夕方まで、シャオシャオ&レイレイと一緒の展示場にいました。今では1頭での暮らしとなり、落ちついて採食と休息がとれているようすです。
どっしりキュートなパパ「リーリー」
シンシンのエリアから横にスライド。「リーリー(力力)」のエリアです。
リーリーはシンシンと同い年で、出身地も同じ。2011年に、中国から一緒に来日しました。
リーリーさん!?どうしました?
あっ…よかった。
今からお食事ですね。
リーリーの魅力は何といっても(?)この食事中の背中の角度!
立派な「パンダ座り」です。ちょっとやそっとじゃ微動だにしなさそうですよね。
手の突起でしっかり竹を持って、犬歯と門歯でかみちぎり、臼歯ですりつぶす…リーリーさん、お手の物ですね!
15時頃。だいぶ人が増えていました。シンシン・リーリーのエリアは一方通行ですが、屋外であれば行き来自由(室内は並んだ順)です。
リーリーはシンシンのお部屋の前にいました。暑さをしのいでいるのかな?シャオシャオのように、頭がツンととがっていますね。
『リーリー微笑』。
リーリー、パトロール開始。
飼育員さんによると、リーリーはおっとり&マイペースな性格ですが、突然走り出すなどアクティブな一面もあるそう。
たくさんのお客さんに挨拶してくれたよう。リーリーは私たち人間のことをどんな風に思っているんでしょう。
リーリーの笑顔、とても可愛い!
このリーリーは何をしているかというと、水を飲んでいます。人が机に突っ伏しているときのような姿勢ですよね(笑)
リーリーの足。
パンダが内股なのは、木にしがみつきやすいからだといわれています。
おすすめの観覧時間
というわけで、パンダたちのおすすめの観覧時間は…
・双子パンダ:9:00頃「弁天門」に並び、開園(9:30)と同時に直行!
・シンシン:10:00頃、屋外で食事中?
・リーリー:15:00頃、元気にパトロール!
※パンダの健康状態や気候によります
シンシンとリーリーの返還はいつ?
2023年2月、シンシンとリーリーの娘「シャンシャン」が中国へ返還されました。
日本にいるパンダは全頭「日中共同飼育繁殖研究」という研究目的で、中国から貸与されています。
そのためシンシンとリーリーも、遠くない将来中国へ還っていきます。
リーリーとシンシンが上野動物園にやってきたのは2011年2月のこと。そのとき定められた貸与期間は「2011年2月21日~2021年2月20日」でした。
しかし、新型コロナの影響でシャンシャンの返還日が延長されたことで、2頭の返還日も「2026年2月20日」に延長されました。
シンシンとリーリーに会える時間は、あと3年もありません。また、2頭は高齢で中国に旅立つこととなります。
後悔のないように、2頭との時間を大切にしながら、2頭が少しでも負担なく元気に過ごせるように協力しましょう。
シャオシャオ&レイレイの返還は?
そしてシャオシャオとレイレイも、いつかは中国へ旅立ちます(時期は未定)。
パンダは2歳~3歳で成熟し、メスは4歳、オスは6歳で繁殖期を迎えます。シャオシャオとレイレイが若いうちに中国へ出発し、中国で安全に繁殖の準備をするというのが、彼らのためかもしれません。
パンダクイズ!
さて、パンダの身体の部位についてのクイズです。
この画像は、誰の、どの部分でしょうか?
正解は…
「リーリー」の、
①手
②足
③背中
④おしり
でした!
背中の毛が寝ぐせみたいで可愛いです。
こちらは難問。
それぞれ誰の頭でしょうか?
正解は…
①シャオシャオ
②リーリー
③レイレイ
④シンシン
でした!
レイレイの丸顔、本当に可愛いですよね。
最終問題!
これは一体何でしょうか?
正解は…
「パンダまん」です!
西園の「カフェカメレオン」・東園の「さるやまキッチン」にて、500円で購入できます。
中の餡はタケノコたっぷり!おすすめの軽食です。
(11:30から30分並びました…)
パンダ観覧について
▼以下、公式サイトより
〇公開時間
10時~16時
※観覧列への整列は通常、シャオシャオ、レイレイは15時30分、シンシン、リーリーは16時に締め切り。
当日の混雑状況により、通常の締切時刻よりも前に締め切られる場合があります。
※動物の体調などにより、予告なく変更される場合があります。
※動物や準備の状況により、10時より早く公開を開始する可能性があります。
〇観覧場所
上野動物園・西園 パンダのもり(ジャイアントパンダ展示場)
〇観覧方法
・シャオシャオ、レイレイはエリアを区切って観覧。エリア間の移動にあたっては、係員さんの誘導にしたがってください。
・シンシン、リーリーについては、屋外は自由観覧ですが、室内は並んだ順での観覧となります。
※シャオシャオ、レイレイの観覧列とシンシン、リーリーの観覧列は別になります。同時に観覧はできません。
※シャオシャオ、レイレイを観覧する場合はいそっぷ橋下の入口から、シンシン、リーリーを観覧する場合はレッサーパンダ側の入口から観覧列に並んでください。
※シャオシャオ、レイレイの観覧エリアでは、1ヵ所あたりの観覧人数および観覧時間を制限します。(観覧人数:最大25名程度 観覧時間:各エリア1分程度)
※観覧列については、混雑状況などにより変更する場合があります。
※観覧のために長時間(おおむね1時間程度を目安)待機する状況になった場合には、上野動物園公式ツイッターで、適宜待ち時間をお知らせ。
※観覧方法は、予告なく変更する場合があります。
リーリーとシンシンの観覧場所付近で「ジャイアントパンダ来園50周年記念スタンプ」をもらえました!(強く押しすぎたようです…)
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文章・画像/名月子店(めいげつこてん)