サンシャイン水族館では、2006年4月より沖縄県恩納村の協力のもと「サンゴプロジェクト」を推進しています。2021年もサンゴの日である3月5日(金)〜14日(日)まで、「3月5日はサンゴの日!サンゴフェスタ」を開催します。
3月5日はサンゴの日!サンゴフェスタ 概要
本イベントは、サンシャイン水族館が沖縄県・恩納村の協力のもと2006年から取り組んでいるサンゴ保全活動「サンゴプロジェクト」をはじめ、サンゴ自体や環境問題についてより深く知っていただくため、2018年より開催。
本年は①サンゴと環境問題について知ることができる水族館内でのキーワードラリー、②サンシャイン水族館スタッフが沖縄県恩納村の海域で行っているサンゴメンテナンスの映像公開、③「未来とサンゴプロジェクト」(※1)が開催した「1Post 1Plant〜サンゴの日フォトコンテスト2021〜」(※2)で受賞した優秀作品の展示を実施します。サンゴはいろいろな生き物にとって隠れ家や産卵場所となることから「海のゆりかご」とも言われており、この活動が少しでも海の豊かさを守ることに繋がったり、サンゴが身近で親しみやすい存在と改めて感じてもらうことを目指して、企画を実施しています。
期間:2021年3月5日(金)〜14日(日)
内容:
①サンゴと環境問題について知ることができる水族館内でのキーワードラリー
②サンシャイン水族館スタッフが沖縄県恩納村の海域で行っているサンゴメンテナンスの映像公開
③「未来とサンゴプロジェクト」が開催した「1Post 1Plant〜サンゴの日フォトコンテスト2021〜」で受賞した優秀作品の展示
場所:サンシャイン水族館
料金:水族館入場料のみ
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、状況により、内容・スケジュールが変更・中止となる場合があります。
※1 サンシャイン水族館、ソフトバンク㈱、㈱ウィルコム沖縄、(一社)恩納村観光協会、㈱水中造形センターで取り組んでいるプロジェクト
※2 サンゴの魅力やサンゴを取り巻く厳しい現状の啓発を行うことを目的に1月22日~2月14日にSNS上にて募集したフォトコンテスト。写真を投稿していただいたSNSのアカウント数と同数のサンゴ苗(上限300本)をソフトバンクが購入し、本プロジェクトで恩納村(沖縄県)の海に植え付けて、美しいサンゴが未来へと続くように願いと想いを沖縄の海に届けます。
サンゴ保全活動「サンゴプロジェクト」推進中
たくさんの生物が暮らすサンゴ礁では、天敵となるオニヒトデの大量発生や土地開発等による土砂の流出、表層水温上昇に伴うサンゴの白化などでサンゴの大量斃死(へいし)が起こっています。サンシャイン水族館では、2006年4月より沖縄県恩納村の協力のもと「サンゴプロジェクト」を推進しております。
現在、サンゴプロジェクトでは「サンゴ返還プロジェクト」と「サンゴ礁再生プロジェクト」の2つに取り組み、毎年2~3回、恩納村に出向き、サンゴのメンテナンスを実施。2020年6月には、プロジェクトで管理しているサンゴの産卵を4年連続で確認しております。今後もこのプロジェクトを通して、サンゴの保全のみならず、サンゴや環境問題について多くのお客様に考えるきっかけを持っていただけるよう取り組んでまいります。
■沖縄県恩納村について
沖縄県恩納村では、恩納村漁業協同組合が中心となり、1969年よりサンゴ保全活動を実施しています。サンゴ礁にはたくさんの生物が暮らしており、豊かな漁場としての役割も担っています。漁業協同組合の皆さんは、日々の暮らしの中でサンゴ礁と密接に関わっているからこそ、サンゴが絶滅の危機に直面しているという異変に気付き、いち早くオニヒトデの駆除やサンゴの養殖を始めることができました。また、恩納村は2018年7月に「サンゴの村~世界一サンゴにやさしい村~」を宣言し、2019年7月には「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」に選定されています。
〜サンシャイン水族館サンゴプロジェクトの取り組み〜
■サンゴ返還プロジェクト 【無性生殖】(2006年4月〜取り組み開始)
沖縄県恩納村漁業協同組合よりサンゴをお借りして育成し、殖やしたサンゴを沖縄の海へ還す活動を実施しています。恩納村の海に移植したサンゴが数年後に成長し、一斉産卵で浮遊した卵が流れ着いた新天地で定着することで、サンゴ礁再生の一端を担うことを目標としています。年に2~3回はサンシャイン水族館のスタッフが沖縄県の恩納村に訪れ、同村漁業協同組合のサポートの上で、サンゴ移植エリアの清掃やサンゴの計測・撮影などのサンゴメンテナンスを実施しています。また、サンシャイン水族館に母サンゴを輸送し、水槽内飼育をすることで、自然災害等で恩納村の海のサンゴが死滅した場合の、DNAを保管する役割も担っています。
■サンゴ礁再生プロジェクト 【有性生殖】(2014年12月〜取り組み開始)
このプロジェクトでは、サンゴの卵と精子が受精する有性生殖の方法(※1)を使ってサンゴを殖やし、サンゴ礁の再生を目指します。有性生殖のため、サンシャイン水族館で管理しているエリアの各サンゴがもつ遺伝子型(DNA)を解析し、個体識別を実施しています。現在は、サンゴ礁の優占種(もっとも数が多い種類)であるミドリイシサンゴの仲間を3種類選定し、親サンゴとして沖縄で育てています。毎年6月頃の産卵を目指しており、2017年6月に初めて産卵を確認し、2020年6月には4年連続で、プロジェクトで管理しているサンゴの産卵を現地で確認しています。
〜サンゴ礁再生プロジェクトの方法〜
①親となるサンゴの育成。
②親サンゴが産卵し恩納村海域へのサンゴの幼生の供給を増やす。また、卵の一部を回収し、サンシャイン水族館にてサンゴの赤ちゃんを飼育。
③成長した子サンゴを恩納村の海へ移植。
(※1)サンゴ産卵時には、卵と精子が詰まったバンドルが放出され、バンドルが割れて、中の卵と精子が水中へ飛び出てきます。別の親由来の卵と精子が受精します。
<2019年6月 恩納村海域にて サンゴの産卵の様子の動画>
【参考】サンゴ礁生態系がもたらす恵みの一例
■豊かな漁場・観光資源
サンゴ礁は海洋面積の約0.2%しかありませんが、地球上のすべての海洋生物種の25%が生息しています。
■天然の防波堤 (※)
2004年スマトラ島沖地震で起きた津波では、サンゴ礁の存在により津波が弱められたという報告もあります。沖縄県におけるサンゴ礁の防波堤としての価値は年間559億円という試算もあります。
■医薬品等の原料 (※)
サンゴ礁に生息する生物が持つ様々な物質が、医薬品等の原料として用いられることもあります。サンゴ自体も新薬の開発に一役を担っているとも言われています。
※出典:環境省「サンゴ礁生態系保全行動計画2016-2020」
サンシャイン水族館 概要
所在地:東京都豊島区東池袋3-1 サンシャインシティ ワールドインポートマートビル・屋上
営業時間:10:00〜18:00、9:30〜21:00(2021年3月20日〜9月7日)※最終入場は終了1時間前 ※変更の場合あり
入場料金:大人(高校生以上)2,400円、こども(小・中学生)1,200円、幼児(4才以上)700円※変更の場合あり
問合せ先:サンシャイン水族館 03-3989-3466
※記事掲載画像はイメージです。
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情報配信元:株式会社サンシャインシティ