2022年は上野動物園のパンダ来園50周年
上野動物園(恩賜上野動物園)は、1882(明治15)年に開園した日本で最初の動物園。東京の都心部にありながら自然とその景観を維持している都市型の動物園で、約300種3,000点の動物を飼育しています。いわずと知れた、日本で一番有名で人気な動物園の1つでもあります。
▼「日本×動物園の人気スポット一覧」(RETRIP)
https://rtrp.jp/locations/38/categories/2043/
そして、園の一番の人気者といえば「ジャイアントパンダ」です!
上野動物園は昭和47(1972)年10月28日に、日本で初めてジャイアントパンダが来園しました。令和4(2022)年10月28日に50周年を迎え、これを記念して50年間の取組みの紹介やさまざまなイベントを開催しています(イベント詳細は記事の最後で紹介!)。
5頭みんなに会えるのは2023年2月~3月まで!
上野動物園には現在、5頭のパンダが暮らしています。2021年には可愛い赤ちゃんパンダ「レイレイ」「シャオシャオ」が生まれたことでも話題になりました。「リーリー」と「シンシン」の子どもたちです。
そして、2017年に上野動物園で生まれた人気者「シャンシャン」は、繁殖を目指すため2023年2-3月に中国に渡ってしまうことが決まっています。5頭みんなと会えるのは、あと数か月なのです。
▼上野動物園 パンダプロフィール
https://www.ueno-panda.jp/press/
土日でも大丈夫!おすすめの時間帯
上野動物園は地元の人にも、観光客にも非常に人気なスポット。土日・祝日は入口に行列ができることがほとんど。そして入園直後の来園者たちが真っ先に向かうのは、パンダたちの展示室。現在は、
1.東園:シャンシャン
2.西園:パンダ母子(シンシン、レイレイ&シャオシャオ)
3.西園:リーリー
の3か所に展示室が分かれています。
▼上野動物園 パンダの観覧方法https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2022/09/09/19.html
おすすめの来園日時は下記の2パターンです。
・平日:午前~昼の時間帯に入園。
・土日・祝日:開園時間(9:30)またはお昼時(12:00前後)に入園!特に開園時間は、入口に列ができていても、ほとんど並ばずにパンダたちに会うことができます♪はやる気持ちを抑えて、歩いて向かいましょう(走ると係員さんに注意されちゃいますよ)。
パンダに会えるのは3か所。おすすめの順番は?
【午前入園コース】①東園のシャンシャン➡②西園の母子➡③西園のリーリー
午前(なるべく開園の9:30がおすすめ)に入園する場合は、まず入口すぐのシャンシャンがいる展示室へ向かうのがおすすめ。係員さんが常駐していて、シャンシャンの近くに滞在できるのはほんの1~2分…!少し前からカメラを準備したり、シャンシャンを目に焼き付ける心構えをしたりしておきましょう。
そして東園を回った後、もしくはシャンシャンを見てすぐ、西園の母子パンダたちに会いに行きましょう。この時には少し列ができているかもしれませんが、母子パンダの展示室の途中でリーリーにも会うこともできるので、多少の列は乗り切っちゃいましょう!母子パンダを見終わったら、再度リーリーの列に並ぶのもアリ。比較的空いていてすぐに会える可能性が高いですよ♪
【午後入園コース】②西園の母子➡③西園のリーリー➡①東園のシャンシャン
午後に入園する場合は、まず人気の赤ちゃんパンダたち(リーリーにも途中で会えます)に会いに行くのがおすすめ。30分~1時間近く並ぶこともありますが、食事時なので比較的空いていることも。園の景色を楽しんだり、軽食などを食べながらその瞬間を待ちましょう♪そして西園を楽しんだら、シャンシャンに会いに行きましょう。観覧列の締め切り時間は要チェック(※)。
(※)ジャイアントパンダ観覧時間
★10:00~16:00★
観覧列への整列は15:30に締め切ります。また、当日の混雑状況により、15:30よりも前に締め切る場合があります。
待ちに待ったパンダ。こんなショットが撮れる!
今回は、パンダたちの中で一番いろんな表情を見せてくれた、リーリーについて紹介します(ほかのパンダたちはこの日、あいにく背中を向けていたり、木や草で姿が見えなかったり…。運も大切ですね)。
リーリーは2005年8月16日、臥龍保護センター(中国)で生まれた男の子。優しくおっとりとしたマイペースなパンダです。また、リーリーは2021年に生まれた赤ちゃんパンダたちのお父さんでもあります。
日曜日の11:00頃、リーリーに会いに行きました。この時はちょうどお食事中。この麻袋の中には、パンダの副食であるパンダ団子(下記の記事参照)、ニンジン、リンゴなどが入っているそうです。
▼パンダ団子ってなに?人間も食べることができる!?
https://www.ja-tajima.or.jp/ueno_kounotori/
ずっと背を向けていたリーリーがこちらを向いてモコっと座ったとき、観客からは歓声が上がりました(パンダは大きな声に驚いてしまうので、それをわきまえた声量です)。私たちとの距離は、約2メートル弱でしょうか。とても近く感じました。
肉食動物の消化器官を持つパンダは、主食であるタケをうまく消化できません。タケは繊維質が多いので、短い消化器官では消化しきれず、ほとんどがフンとなって出てきてしまのです。そのため大量のタケを食べないと、生きていくのに必要なだけのエネルギーを得ることができないため、パンダは1日のほとんどを食事に費やしています。
ここで下の疑問が出てきたあなた。上野動物園のジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」に答えがありますよ。
▼パンダはなぜタケを食べているの?
https://www.ueno-panda.jp/dictionary/answer05.html
パンダの体って角ばっているところがなくて、丸くて柔らかそうですよね。タケをむしゃむしゃ食べているリーリーはだんだん力が抜けていって、寝転がっていきました。でもタケは絶対に離さず(笑)そのままむしゃむしゃと食べていました。
パンダはクマの仲間ですが、クマとの決定的な違いがあります。それは、「物を手(足)でつかめるかどうか」です。パンダの手は物をつかめるように進化し、親指付近に1つ、小指付近に1つ、肉球のような突起があります。
▼パンダの手は何本指なの?
https://www.ueno-panda.jp/dictionary/answer01.html
※小指付近の突起もあわせて「7本」をする説もあります。
まさに、「休日のお父さん」ですよね。
と思ったのですが…観客の中にはこのリーリーに「ハンサムボーイ!」「リリちゃん(愛称?)キュート!」と見とれている人もいました。長年通っている人も初めて見る人もいるので、リーリーがどう見えるかも人によって違うのですね。でもやっぱりこのぐで~んとした感じ…日曜日のお父さんですよね…。
この日の気温は15度。パンダの生活に適した気温は10度前後です。野生のジャイアントパンダは中国の冷涼な山林に生息しているため、日本の冬の気温は彼らにとってちょうどよいのですね。上野動物園のパンダたちは夏期、暑さを避けるために室内にいることが多いので、屋外展示が増えてきた今の季節は会いに行くのにぴったりの季節ですよ♪
飼育員さんによると、リーリーは足をすべらせて転ぶなど、少しおっちょこちょいな面も持っていて、急に興奮して走り出したり、木に登ったり、地面を転げまわったりするなどのアクティブな一面もあるそうです。運が良ければ、さまざまなリーリーに出会えそうですね!
そのほか、パンダについての素朴な疑問も、上野動物園のスタッフさんが回答してくれていますので、気になった方はぜひ読んでみてください♪
▼パンダはなぜかわいいの?
https://www.ueno-panda.jp/dictionary/answer08.html
▼パンダはなぜ白黒なの?
https://www.ueno-panda.jp/dictionary/answer03.html
必見!上野動物園のパンダ情報サイト
上野動物園は、ジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」を運営しています。このサイトではパンダたちの近況を数日単位で更新しているだけでなく、これまでのパンダたちのことや、パンダの生態に関することも余すことなく紹介しています。
▼上野動物園ジャイアントパンダ情報サイト「UENO-PANDA.JP」
https://www.ueno-panda.jp/
2021年に赤ちゃんパンダたちが誕生するまでのストーリーも、このサイトにしっかりと残されています。
▼「シャンシャン」と「リーリー」の近況と飼育の工夫
https://www.ueno-panda.jp/topics/detail.html?id=444
▼「シンシン」と「リーリー」の交尾行動
https://www.ueno-panda.jp/topics/detail.html?id=409
→この交尾行動から妊娠が発覚し、レイレイとシャオシャオの出産を迎えました。パンダの繁殖はオスとメスの相性が重要なこと、メスの発情期間が非常に短いことなど、条件が多く、難易度が高いです。繁殖の成功はめったにないことなので、赤ちゃんパンダたちが無事に生まれ、元気に成長していることがとても喜ばしいですね。
▼「シンシン」の妊娠発覚と「偽妊娠」について
https://www.ueno-panda.jp/topics/detail.html?id=420
→ジャイアントパンダには「偽妊娠」という特有の現象があります。シンシンの妊娠は幸いそうではなく、本当の妊娠でした。レイレイとシャオシャオの誕生は奇跡の連続だったことがわかりますね。頑張ってくれたシンシンとリーリー、赤ちゃんパンダたちを今後もあたたかく見守り続けたいです。
パンダ来園50周年イベント開催中!
現在、パンダ来園50周年を記念してこちらのイベントを開催中です。
記念パネル展「パンダと上野動物園──ことばで紡ぐ50年の歩み」
復元したカンカンとランランの輸送箱が登場します! 1972年に初めて飼育した「カンカン」と「ランラン」を迎えたようすから、2021年に初めて生まれた双子「シャオシャオ」と「レイレイ」の誕生までを、年表や写真とともに紹介します。
また、パネル展エリア内に、老朽化していた部分を修復したカンカンとランランの輸送箱を展示します。ぜひ当時のようすを感じてみてください。
◎期間
記念パネル展:2022年10月28日(金)〜2023年4月9日(日)
輸送箱の展示:2022年10月28日(金)〜12月28日(水)
▼上野動物園の歴代パンダたち
https://www.ueno-panda.jp/history/
ジャパンベビーバスのキャラクター装飾
パンダ50周年にちなみ、特に未就学児のお子さまにもパンダに親しめるよう、ベビーバスのキャラクターと上野動物園のジャイアントパンダをデザインしたフォトスポットを設置。また、周辺の休憩スペースを記念フラッグで飾っています。
◎期間 2022年10月18日(火)~12月28日(水)
◎場所 西園 弁天門コインロッカー前
▼イベント詳細はこちら。(終了したものもあります)
https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=event&inst=ueno&link_num=27605
開園時間、入園料
開園時間
9:30~17:00(入園および入場券の販売は16時まで)
※ただし、動物によっては、16時30分ごろから寝小屋に入り、見られなくなる場合があります。
※開園時間延長日については、開園カレンダーをご覧ください。
▼開館カレンダー
https://www.ueno-panda.jp/info/calendar.html
●休園日
月曜日(月曜日が国民の祝日や振替休日、都民の日の場合はその翌日が休園日)
年末年始(12月29日~翌年1月1日)
※一部の月曜日を開園することもあります。
入園料
一般 600円
中学生 200円
65歳以上 300円
※小学生以下無料、都内在住・在学の中学生無料
●年間パスポート
2,400円(65歳以上は1,200円)
※有効期間は、購入日から1年間です。
※詳しくは、年間パスポートのページをご覧下さい。
▼年間パスポートについて
https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/annual_pass/index.html
▼料金詳細、ご利用可能な支払方法、交通アクセスなどはこちら
https://www.tokyo-zoo.net/zoo/ueno/hours.html
お問い合わせ
〒110-8711 台東区上野公園9-83 上野動物園 案内係
電話:03-3828-5171(代) 9:30~17:00(月曜休み)
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文章・画像/名月子店(めいげつこてん)