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「とべ動物園」(愛媛県伊予郡砥部町)のトラの周りが最近賑やか。
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ジップラインが開通したらしい。
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ジップラインに集まるお客さんを眺めるトラが一頭。
このトラは…
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2009年8月に生まれた男の子「オウガ」。
ダイ・オウガ・カイ
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オウガは兄弟の「ダイ」、「カイ」(その後「信玄」に)とともに3つ子で誕生。
その後、「カイ」改め「信玄」は甲府市立遊亀公園付属動物園(山梨県)で10年間愛され、2021年にその生涯を終えた。のんびりとした性格で多くのファンから大人気の、山梨で唯一のトラだった。
オウガの足はムキムキ
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オウガとダイは生まれてからずっととべ動物園で暮らしている。単独生活をするトラとしては珍しく、2頭が仲良く屋外展示場で遊んでいることもある。
今日はダイがお休みみたい。
オウガは一頭で広い屋外展示場をゆったりと楽しんでいた。
本来、野生のトラは単独で生活し、森の中におよそ10km四方の縄張りを持つ。屋外展示場は、今日はオウガのもの。
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オウガは右目の上の模様が桜の花びらのようになっている。
トラは生後1か月くらいで模様がはっきりして、見分けられるようになってくる。でも、ダイと並んでいるときは「見分けるのが難しい」と言う来園者も多い。
2頭をはっきり見分けられるのが、とべトラマスターへの第一歩かもしれない。
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オウガは足がとっても大きくて頼もしい。
毛並みも美しく、毎日お手入れを欠かさない。
台につかまる足に注目。筋肉ムキムキ!
マーキングも豪快(だけどなんだか綺麗)。
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のほほんとしていたけど、ふとした顔はキリッとイケメン。
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太くて頼もしい足。
お気に入りの丸太をガシッと掴んで離さないことも。
オウガは何トラ?
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オウガはどのトラの仲間?
日本の動物園には、アムールトラ、スマトラトラ、ベンガルトラの3種のトラがいる。
アムール(ロシア)、スマトラ(インドネシアの島)、ベンガル(インド・バングラデシュ)は地方の名前。それぞれ野生で住む場所が違っていて、その土地で受け継がれてきた遺伝子を持つトラたち。
ほとんどの動物園では、アムールとスマトラはきちんと種名を表記していて、そうでない種類は「トラ」とだけ表示しているところもある。
この「トラ」と「ベンガルトラ」のことを「ベンガル系トラ」と呼ぶことがある。
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オウガやダイも「ベンガル系」。
なぜ「系」がつくのかというと…
ベンガルトラは他の2種のように純粋な血統登録がされていないから。日本の動物園には純粋なベンガルの血を引き継いだ個体がいるという確証が持てないことが、「系」とつく理由。
つまり「ベンガル系トラ」というのは多くの場合、雑種のトラのことを指す。
トラは絶滅危惧種。野生から動物園に連れてくることはできない。
となると、動物園同士が協力して繁殖を行う必要がある…ただ、「日本動物園水族館協会」では、ベンガル系の雑種を増やすよりも、純粋な血統登録がされているアムールトラとスマトラトラの繁殖を推奨しているという事情がある。
そのため、ベンガル系の繁殖はやや抑止的。
アイドル「ソソノ」
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とべ動物園には、ダイとオウガのほかにもう一頭、トラが生活している。
ホワイトタイガーの女の子「ソソノ」。
この日は屋内展示場でくつろぎながら、来園者をじっと観察していた。
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ホワイトタイガーも「ベンガル系」の雑種。
「ホワイトタイガー」という名前は種類ではなく、ベンガルトラの「白変種」と呼ばれるものの呼称。
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ベンガル系のトラは積極的に子孫を残せない…それは残念ながら人間の都合である部分も。もしくは、雑種の場合はそもそも繁殖能力がない場合もある。
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でも、ベンガル系のトラであっても、ほかの種類のトラと何ら変わらず、その魅力は計り知れない。
キリッとしていたソソノも、飼育員さんにはラブビームを発するようだから、ギャップ萌え。
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飼育員さんの「ソソノ愛」は半端じゃない。
アイドル的存在のソソノ。群馬サファリパークからとべ動物園に来て8年になる。飼育員さんへのラブビームは流暢な「伊予弁」なはず。
とべの3トラに会いに来てや~
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森林では保護色となる縞模様。
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屋外展示場のパトロールを終えた後は、お気に入りの高台でお昼寝。
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頭の毛、きっとモフモフなはず…。触ってみたい。
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場所を変えて、もうひと眠り。
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大きくてかわいい肉球をキャッチ!
ダイとオウガは13歳。まだまだこれから!よく遊び、よく寝る、魅力的でかわいい兄弟。
オウガは飼育員さんに「活力」を与えてくれる存在で、飼育員さんは彼のさまざまな姿から日々気づきをもらっているのだそう。
皆さんもとべ動物園のタイガーヒル&トラ舎に行くたび、3頭のトラたちに元気をもらえるはず。
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文章・画像/名月子店(めいげつこてん)